上野まり子のアジアンスター

カン・ドンウォン×コ・ス ダブル主演『超能力者』3月10日〔土〕公開

こんにちは 上野まり子です。
あなたがもし超能力を持っていたなら?

あまりに哀しく美しい孤独な2人の超能力者。カン・ドンウォンとコ・スダブル主演で話題沸騰となった2010年の大ヒット作『超能力者』が3月10日(土)いよいよ日本公開となる。
監督は長編劇場デビューとなるキム・ミンソク。幼い頃から超能力者が登場する物語が好きだったという。
カン・ドンウォンが演じた「超人」という意味を持つチョインは世の中に溶け込むことが出来ず、寂しく孤独な人生を送り、自身が何者かもわからない。一方ギュナム(コ・ス)はチョインに出会うまで自身の不思議な力に気付くことなく、世の中に溶け込んで生きており、初々しく極めて人間的、と二人は全く正反対の生き方をしている。

カン・ドンウォン
© 2010 United Pictures & ZIP CINEMA. All Rights Reserved

『チョン・ウチ 時空道士』『義兄弟』に続き、カン・ドンウォンが入隊直前に選んだのが本作。神秘的な眼差しで魅力的な超能力者チョインを作り上げた。先が読めないストーリーだった事が気に入ったというカン・ドンウォンは、チョインが典型的な超能力者のイメージとは異なり、悪役だった事にも心惹かれたと出演理由をインタビューで答えている。

コ・ス
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一方、チョインの超能力が唯一通じなかった男ギュナムを演じたのは、タレント性と演技力を兼ね備えた韓国映画界の若きホープ 、コ・ス。シナリオがどのように映像化されるか知りたくなったと出演の理由を述べている。ギュナムの善良で純粋なところをどう表現するか、ひとつの邪念もないピュアな人間として表現することに思い悩んだと言う。ギュナムは少しずつチョインに同情し、その孤独を理解するようになる。ギュナムにとってチョインは単なる敵ではないと解釈した。コ・スはカン・ドンウォンについて、様々なものを取り入れることが早く、感性が素晴らしいとその印象を語った。アクションシーンでのワイヤー使用も断り、体当たりで演技に臨んだコ・スは怪我をする事も多く、顔に傷を負う事故にもあったが、本人はその事をむしろ誇らしげに語る。だがモニターの前に余裕で座るカン・ドンウォンを見ると憎らしいやら、羨ましいやらと正直に話した。それでも弟がひとり出来たようだと話すコ・ス。ではカン・ドンウォンは共演者コ・スをどのように見たか。「男らしく、紳士的でハンサム」が第一印象だった。いざ撮影に入ってみると、熱血漢で常に真剣で一生懸命。カン・ドンウォンが持ったコ・スの印象は、私が番組でインタビューした時と全く同じものだ。念の為に申し上げると、コ・ス除隊後初の来日の際の最初のインタビューは幸運にも私がさせて頂いた。

では監督は二人にどんな印象を持ったのだろう。
カン・ドンウォンは集中力が高く、瞬時にあらゆることを表現出来る賢い俳優だ。彼なら監督も出来るだろうと大絶賛。コ・スは全てのことに積極的で真剣。彼はリアルであることに拘り、キャラクターになりきる時間が必要だと申し出たという。
正反対のふたりの対決は、見方によれば二つに分かれた一人の男がもう片方の自分と対峙するとも言える。物語は悲劇のその先の何かに向かっていく。

カン・ドンウォンはもし自分が超能力を持っていてもチョインと同じ生き方をしただろう。チョインの行動に疑問を持った事は一度もないと断言する。コ・スはタイトルだけを見るとSF映画と思われるかも知れないが、韓国的な感性で「超能力者」にアプローチした現実的な物語だとした。
追い詰められた二人が命がけで戦う背景の空模様に、異様で恐ろしい何かを感じさせたいと構想していた監督。偶然にも来襲した台風の雷鳴と都市全体を飲み込むかのような巨大な雲は、監督のそうした想いを奇跡的に実現することになった。

正反対のふたりが激しい対決の果てで見出す、相手の中の自分とは・・・
斬新な作品のテーマを浮かび上がらせる演技対決は必見だ。


お前は俺に出会うべきじゃなかった―
カン・ドンウォン×コ・ス

超能力者
超能力者
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3月10日(土)シネマート新宿他全国順次ロードショー
オフィシャルサイトhttp://choin.jp/

【作品概要】
2010年/韓国映画/114分
監督:キム・ミンソク
撮影:ホン・ギョンピョ(『ブラザーフッド』『M』『母なる証明』)
出演:カン・ドンウォン、コ・ス、
ピョン・ヒボン、キム・グァンギュ
配給:ツイン
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【ストーリー】
常に他人の視線を避ける男チョイン(カン・ドンウォン)は目で人々を意のままに操ることができる超能力者だ。しかし彼はその力で世界を救おうとも、支配しようともしない。決して力に気付かれぬよう孤独で静かな生活を送ってきた。しかし操ることのできない男イム・ギュナム(コ・ス)の出現ですべてが崩れはじめる。一方、チョンイとの出会いをきっかけに、自分以外のすべての人々が豹変していくのに驚くギュナム。だが戸惑ってい るヒマはない。チョインに命を狙われ、大切な仲間たちまでが攻撃してくるのだ。
超能力者 VS 超能力が通じない唯一の男の、避けられない対決がはじまった――。



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