上野まり子のアジアンスター

ジェリー・イェンの真摯で謙虚な一言  インタビューレポ

ジェリー・イェン

≪まだ演技に対して論じられる立場にない。≫これが私の質問へのジェリー・イェン氏の答えだ。
こんにちは 上野まり子です。
イベントの翌日となる3月5日、都内のホテルでジェリー・イェン氏へのインタビューの機会を得た。私の番組をご覧下さった方はお解かりだろうが、番組内インタビューで私が必ず問い掛ける一問。しかしこんなに謙虚な答えをした人はかつていない。

話はインタビュー冒頭に戻ろう。
ジェリー・イェン氏は“オマタセシマシタ!”とインタビューにあてられたスウィートルームの一室に入って来た。
インタビューは6社合同、忙しい彼のことで、当然だろう。いやむしろ光栄と言える。まずはこの様な機会を与えてくださった
ジェリー・イェン氏、並びに関係者に感謝する。

さてインタビューは各社事前に提出した質問を順次して行くというスタイル。つまり質問内容はランダムという事になる。
そこで私の質問以外は統合してご紹介する。

まずは前日行なわれたイベントについて。
会場でファンと会い、直接交流が出来る事は嬉しい。今回の夜公演での鯨の話は印象的だった。それは岡山から来たというファンの鯨が見られるという話。では “今度は鯨をお土産に!”と話した彼、その掛け合いが面白かったと笑顔だ。
私の1問目は「これまでで最も感動的だった事は?」の質問。
ここでも前日の夜公演でのエピソード。それは難病を押して会場に訪れたファンの事。励ましの為にかけた声は返って彼自身に感動を与えた。病魔と闘いながらも駆けつけてくれたファンから力を貰ったと彼、その様にいつもファンから感動を与えられると答えた。実は夜公演は取材をしていない為、実際にどんな言葉がやり取りされたかは不明だ。しかし私はそれ以上、その言葉自体を訊く事は止めた。彼の眼差しが全てを語っていると感じたからだ。
もう一つ彼が感動した事があった。それは夜公演最後のひとコマ。会場のファンが掲げた白いプレートに記された「台湾に感謝する」の言葉。東日本大震災にいち早く支援の手を差し伸べた彼へ、そして台湾の人々へのお礼の気持ちが込められていた。大震災の際の日本人の辛抱強く、常に前向きな姿勢に感動し、力強く感じたという彼。義援金の額は台湾が一番多かったと聞いて、台湾人の温かい愛情を誇りに思えたと語った。
この様にボランティア活動も熱心なジェリー・イェン氏、以前ファンと共にサンタクロースになって孤児院に訪問したことがあるそうで、また機会があれば子供達の元へ訪問したいと希望した。
さて子供と言えば、ジェリー・イェン氏に新しい家族が増えた。一瞬ぎくりとするが、それは甥子さんの誕生。疲れて帰っても家の中は子供のご機嫌が中心。まだ小さい為に夜鳴きをするそうで最初は慣れなくて大変だったそうだ。だがまだおしゃべりも出来ない赤ちゃんが、TVCMの中の彼を指差すそうで、“カワイイ!”と目を細めた。

では俳優としてのジェリー・イェン氏に迫ろう。
現在撮影中の時代劇映画『花漾』について。
初の時代劇となった本作、ワイヤーアクション等厳しく危険な撮影が続いている。事前にアクションのレクチャーを受け、現場ではウォーミングアップから体力維持まで専門家が付いて直接指導にあたる。中でも特に避けなければならないのが怪我。
明日の撮影スケジュールもわからない中での撮影で、もし怪我でもしようものなら撮影に支障をきたすのは勿論、相手役にも迷惑を掛けることになる。それは見えないプレッシャーとして重くのしかかる。その為俳優もスタッフも撮影には万全を尽くす。それでも実際にロープが切れて落下、病院に運び込まれるという事態に。映画の指揮をとるゼロ・チョー監督は良い人、ゆとりを持って自由にやらせてくれると彼、完成作を早く観たいとした。

日本での放送が決定したドラマ「華麗なる遺産〜絢爛人生〜」はコミカルな要素が多く、現場も笑いに包まれ楽しかったと振り返る。彼自身コメディーもやれると自信がついた作品となった。またプロフェッショナルが揃い、技術的にも優れている日本の作品への出演には興味を持っているが、具体的な役柄については特に考えていないとの答え、いつか機会があればとした。

最後は私の質問、「俳優として最も拘っている事は?」 “演技は非常に難しい。”こう言うとしばらく天を見上げた彼、しばしあって“演技ではあるが、どのように表現するかが奥深い”と彼。重要なのは役に対する考え方を共有する事だが・・・。そして前述の“まだ演技を論じられる立場にない。”と言う言葉に繋がる。今はまだ学び、努力する姿をお見せするだけだ。
なんと言う思慮深い言葉だろう。

映画『花漾』の完成の折には演技が上手くなったと評価されるように努力している。
どんな時にも僕を喜ばせようと熱心に駆けつけるファンにいつも感動させられる。僕が心から笑うとファンも笑ってくれる。
現場でのプレッシャーによって機嫌が悪い時もあるが、ファンの笑顔は未熟な僕を癒し、大きな力を与えてくれる。

こうしてインタビューは終了した。
ジェリー・イェン氏は“オツカレサマデシタ”と続いて行なわれる撮影の場所へと移動した。

インタビュー時のエピソード、取材後記は【今日の一言】コーナーで掲載中。


【今日の一枚】

撮影は各社2分。冒頭の憂いを帯びた横顔が私の最初の1ショットだ。冷たい雨が降りしきる外を眺めていた彼、26Fの窓からの眺めはどの様に映ったのだろう。撮影の時間の制限がなければ、しばしそっとしてあげたい衝動に駆られた。

ジェリー・イェン

この笑顔は私がファンの想いを伝えたときの表情。中国語の出来ない私は周氏に通訳を頼んだ。
内容はイベントでファンが用意した花紙と白ボードの話。するとそれまでややクールな表情だった彼の顔から笑顔が毀れた。

ジェリー・イェン

その後のショットがこちら。最後にそうしたファンの想いに私が感動したと伝えた時のとびっきりの笑顔だ。

インタビュー時のエピソード、取材後記は【今日の一言】コーナーで掲載中。

ジェリー・イェン日本ファンクラブ“Milky Way”
http://www.jerry-milkyway.jp/

【放送予定】
イベント放送予定 5月11日(金)22:00〜(120分番組)
来日密着ドキュメント番組 5月17日(木)22:30〜(30分番組 全2回)
ドラマ『華麗なる遺産〜絢爛人生〜』は6月6日(水)スタート。21:00〜(60分全38話)
いずれもDATVにて
http://datv.jp/



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