リュ・スンス、Ryuを迎えてソナチアン同窓会コンサート盛会に レポート
こんにちは 上野まり子です。
韓流ブームの火付け役と言えばドラマ『冬のソナタ』、日本での初放送は2003年NHKBSだった。あれから10年を迎える今年、関連イベントが数々計画されていると聞く。そんな中7月3日（火）に開催されたのが「“ソナチアン”同窓会コンサート」、いつも韓流ドラマの名曲を美しく演奏する事で知られる日本一小さなオーケストラ バラダンの定期演奏会としての企画だ。
バラダンは『冬のソナタ』に はまったプロデューサーが作り上げたもので、初コンサートは2005年3月18日、『永遠の冬ソナコンサート』と命名された。それから10年を記念して行われたのが今回のコンサートだ。◆
会場は東京蒲田のアプリコホール、どしゃぶりの雨の中、多くの同窓生が集まり満席となった。
第１部はデビュー当時の7人編成で「バラダン・コンサート」。
『冬のソナタ』をイメージした白の衣装で登場のメンバー、まずは代表曲「♪最初から今まで」、ドラマタイトルバックのキラキラと輝く雪景色が思い浮かんだ。続いては明るく笑顔が弾けていた高校生時代のユジンを想い起こす軽やかなピアノの旋律で始まった曲「♪ユジンのテーマ」。名曲を取り入れた「♪トロイメライ〜初めて」、チュンサン、ユジン、サンヒョクの運命が絡んで行く事を想像させる。 「♪今でも」は揺れる三人の心か。「♪始まり」は小さなオーケストラらしく、第２ヴァイオリンがパーカッションも担当、明るく華やかな曲。最後にはやはりこの曲「♪予感〜My Memory」。出会い、初恋、突然の別れ、再会、愛、葛藤、再びの別れを繰り返した彼らの様々なシーンが思い返された。◆
第２部は『冬のソナタ』でチュンサン、ユジン、サンヒョクの同級生ヨングク役リュ・スンスOn Stage
“ミナサン アイシテマス！”と登場のリュ・スンス氏は早速「♪サランエ パボ」を熱唱、会場からは大きな握手が送られた。
実はリュ・スンス氏は極度の飛行機嫌い、と言うことで韓国から船でも来ることが出来る福岡しか来たことがないと言う。そんな彼だが、韓国国内では『冬ソナ』ファンと良く出会うそうだ。そして是非東京に行きたいと言う思いは秘めていた。そこに今回のお話、意を決し酔い止めを服用しての飛行機搭乗、初の東京上陸となった。 “歌の感想は？”に日本で有名な曲だと聞いて選曲したが、あまり上手く出来なかったと残念そうだ。
さて『冬ソナ』はリュ・スンス氏にとってどのような作品だったのか。
映画ばかりに出演していたという彼、ドラマ出演は『冬ソナ』が初。実は年齢も当時32歳と学生服を着るには少々酷な年齢だったはず。しかし“ペ・ヨンジュンだって・・・！”と言葉を濁し、会場は大爆笑。
では32歳の人が高校生を演じる秘訣は？ 髪を短く切り、髭もいつも剃って細心の注意を払った。当時は毎日1、2時間の睡眠でハードな撮影が続いた。そこでこんなエピソードも。
チェ・ジウ演じるユジンと目を合わせて会話するシーンでは、チェ・ジウは目の前に立っていたものの、彼のアップの際には彼女は眠っていた。またユン・ソクホ監督もモニターを抱えたまま倒れたこともあったそうだ。しかし今日、こうして皆様の前に立てるのも『冬ソナ』のおかげだと改めて感謝した。
そして先日三回忌を迎えた故パク・ヨンハ氏について。
パク・ヨンハ氏が演じたサンヒョクとの共演で印象的なシーンはミニョン（チュンサン）と山頂に上がってしまったユジンを連れ戻そうと吹雪の中を山頂へと向かおうするサンヒョクをリュ・スンス演じたヨングクが止めようとするシーン。失神しそうな程極寒の中での熱演、撮影が終わると良くやったとお互いを称えたという。 パク・ヨンハ君は心優しく、弟のような存在だった。撮影では一番若かったため監督から怒られる事が多かった。そんな撮影が終了するとパク・ヨンハ氏は決まって“兄貴、飲みに行こう！”と誘ったそうだ。飲んだ後には自宅に呼んでお香にキャンドルまで用意し、一緒のベッドで寝たことも度々あったと振り返る。感性豊かで繊細さを持った人だったと偲んだ。
続いては女優陣、チェ・ジウさんは美しいだけではなく、気さくなところが魅力、うさぎのように可愛いタイプだと紹介。続いてドラマ中で結婚したヘウンさんは今は結婚して本当のお母さんになった。僕にとっても母親のような存在だったと当時を振り返った。またパク・ソルミさんとはキャスティングの際に初めて会い、真っ赤なコートに口紅、あまりの可愛さにびっくりしたと言う。実はオーディションではリュ・スンス氏がチュンサン役を、パク・ソルミさんがユジン役を務めたそうだが、実際にはそれぞれ別の役になった。
さてお待ちかねのペ・ヨンジュン氏について。
ペ・ヨンジュンとは一番の親友、彼も一番親しみを感じているはずとリュ・スンス氏。 そんなある日、共に食事をしてペ・ヨンジュンの先に立ってお店を出てくるとそこには『冬ソナ』ファンが30人程。大歓迎に感激しているとすぐ後ろにはペ・ヨンジュンが。ファンたちはみなペ・ヨンジュンを追って大移動。ちょっぴりがっかりしたと紹介。“だから今日は一人で来たんだ！”と笑いを誘った。 そんな親友ペ・ヨンジュンとの共演の予定は？と訊かれたリュ氏、先日食事を共にした際に二人の主演の作品を作ろうと話してくれたと言う。
なお、リュ・スンス氏は現在BS11にて放送中のドラマ『私に嘘をついてみて』にも出演している。
続いては日本のファンのために用意したプレゼント。「００７」のテーマに乗って学生時代に学んだというパンとマイムの披露。どうやら彼は透明な四角のBOXに閉じ込められているようだ。そして２年前に出版したという自身の本。俳優、演技について書いたもので、もちろん『冬のソナタ』についても書かれているそうだ。残念ながら邦訳はされていないが、韓国語の勉強にも役立てて、と５冊をプレゼント。
禁煙して１年という彼、何かを自身に課したかったという。“皆様もご自身を大切に！”とメッセージ。会場全員へのプレゼントはやはり歌唱「♪LOVE」、これからも多くの作品でお目にかかるとした。
ここで帰さないのがMC YUMI、“さっき踊りもするとおっしゃったので、是非！”とリクエスト。会場の大きな手拍子でお披露目となった。 現在、『追跡者』の撮影中で、自分の分を前倒しにしたが、ぎりぎりまで撮影していたと言う。皆様とお会いできて疲れが吹き飛んだと彼、“お越し頂いた皆様がいつまでもご健康でお過ごしなることを祈ります。”と最後の挨拶、投げキッスで退場となった。◆
第３部、「冬ソナ」コンサートと言えば外せない人の登場「Ryu On Stage」
まずはバラダンが黒の衣装に着替えて登場、そして真っ白な衣装で登場のRyu氏。
１番目は日本語で「♪あなただけが」、この曲はサンヒョクをイメージして作った曲。 続いて代表曲「♪最初から今まで」。
あれから10年、『冬ソナ』への日本のファンの大きな愛を感じる、出演者やスタッフに代わって御礼申し上げるとRyu氏、実は撮影現場で“歌が上手だね！”と声をかけてくれたのがリュ・スンス氏だったという。お顔同様やさしいお気持ちが解るエピソードだ。 ペ・ヨンジュン氏は王子様のようだが、リュ・スンス氏は芸能人らしくなく、気さくなところが魅力、大好きだと彼。ところで日本での生活も長くなり、近所のスーパーにも買い物に行くそうだ。そんな彼の夢は犬を連れて麻布十番を散歩する事。メンタル的にも日本人に馴染んできたようだと上手な日本語でトークは進む。
さてRyu氏にもパク・ヨンハ氏の思い出を。パク・ヨンハ氏の死はショックだったと彼。先ほどもご紹介したが、サンヒョクのテーマとして用意したのが「♪あなただけ」、だが実際にサンヒョクが頭をたれて歩くシーンに良く使われたのが「♪忘れないで」。ここでこの曲を。続いて普段はあまり聴く事がない曲「♪スミレ」、『冬ソナ』をテーマにしたコンサートならではの選曲だ。 バラダンメンバーの紹介の後は「♪Moment」。余韻を残して一旦ステージを去ったRyu氏に会場からはアンコールの拍手が起こった。
そして再登場のRyu氏、もちろん『冬ソナ』のコンサートでは欠かせない曲が残っている、「♪My Memory」。“皆さんもご一緒に！”と会場はすっかり『冬ソナ』の世界に。
最後にリュ・スンス氏、Ryu氏が再登場。会場のソナチアンをバックに記念写真を撮影。 その後、NPO法人日韓文化交流会の協力でチャリティーハイタッチ会が行われた。
さあ、ソナチアンの皆様の心には『冬のソナタ』のどんなシーンが蘇っただろう。同窓会は来年も企画されるようだ。
『冬のソナタ』永遠に！バラダン公式ホームページ
イム・ヒョンジュ＆バラダンシンフォニックコンサート
開催日：2012年10月30日
会場：きゅうりあん（東京・大井町）
チケット：￥6.800（税込）
一般発売日：7月25日10:00より チケットぴあ
CD『永遠の“冬ソナ”コンサート』 発売元（株）ハーモニー
NPO法人 日韓文化交流会
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