上野まり子のアジアンスター

バラードはお芝居のように!「ソン・シギョンコンサート2013 HURU(いちにち)」取材レポ

ソン・シギョン

こんにちは 上野まり子です。
ソン・シギョンが2月8日(金)、9日(土)Bunkamuraオーチャードホール、2月10日(日)松下IMPホールにて「SUNG Si Kyung HARU(いちにち)2013 JAPAN TOUR」を開催した。 ソン・シギョンは昨年、日本のTV番組のテーマ曲「風のオリヴァストロ」の作詞と歌唱を担当。また韓国ではアリーナクラスのホールの他、じっくりと歌を楽しんで貰おうと小劇場でのライブも行ってきた。本公演は韓国のコンサートツアーの一環として行われたが、日本オリジナルとして愛の物語を描いたミュージックドラマ構成となった。 今回は2月8日(金)のBunkamuraオーチャードホールでのコンサートレポートをお届けする。

ソン・シギョン

スクリーンで綴られるのは愛の物語。バンドが音を奏で始めるとソン・シギョンが静かに登場、黒のシャツにグレーのカーディガン、いつもの彼らしいスタイル。軽やかなリズムで歌うは「♪忘れさられることについて」。そして「♪風、君」、ホールの壁に映し出されるグラフィカルな映像、そして風の代わりに幾筋もの光。スクリーンには風に舞うように日本語の訳詞。 秋を惜しむと言う韓国人、10月31日は特別な日。「♪When October goes」、ステージは秋色に染まり、彼の声も心なしか淋しげだ。

突然の電話のベル、それは彼女からのもの。「♪ならいいのに」、一緒に歌ってとマイクを差し出す彼、バンドが音を止めるとアカペラに、そして声を合わせるファン達。 幸福な時を失うかと涙する時があった「♪はじめて」、でもどんな時にも初めてと同じようにはいられない。今度の電話は日本から?ソウルに来ると言う彼女に迎えに行くからと約束する彼。いつもと違う彼女の様子、そして切り出されたのは別れ。かける言葉もない彼「♪どうしても・・・」。スクリーンにタイピングされる彼女の言葉に、ソン・シギョンが日本語のナレーションで応じる。何だが彼女の声まで聴こえてきそうだ。

Tシャツに黒のカーディガンで再登場のソン・シギョン。 ストーリーは共に過ごすことなく別れた二人。今日だけ生きようとする日々。中島みゆきの「♪時代」を日本語で。韓国人には難しい「つ」の音も難なくこなす。 一際歓声が上がったのは代表曲「♪みちで〜on the road〜」、スクリーンには思い出の写真が散りばめられたテーブル。それはやがてハングルの歌詞に。

ソン・シギョン

ここでやっと “コンニチワ オヒサシブリデス”とご挨拶。ここまでは気持ちが込められるような曲ばかりでラジオのように構成したと彼。静かな曲が続いたので、今度はアップテンポの曲と「♪女神様」、「♪さよなら僕の愛」。ファンもそれまでと違って体を揺らせて手拍子。 お水を一口飲む彼に会場のあちこちから“モシッター(格好いい)!”と声がかかる。 さてしばらくはトーク。テーマは事前に募集した「2013年に起こって欲しい事」。<声がきれいになりたい!>という方の元には“どれどれ?”とステージを下りて歩み寄る。 ところでソン・シギョンの2013年起きて欲しい事は?禁酒、熱愛、CM出演、そして第8集アルバムのリリースと大ヒット。

ソン・シギョン

いつもと違うバージョンでお届けしているが、寝てしまわないかと心配だったと笑いを誘い、フォークソングの代表曲「♪さびしさがあなたを呼ぶ」。降り注ぐのは朝の光、それともアンニュイな昼間の光。やがてスポットライトは紫とオレンジ色となって「♪香ばしい香り」、淋しそうに始まった曲はやがてボサノバ風に。
“歌詞が解ればもっと良かったのに!”と彼。さてトークは親友のPSY(サイ)とのエピソード。最近世界で注目されているPSY、様々な有名人と交友があると自慢するそうだ。そこで“英語は出きるし、声も負けてないのに、ハ〜!”とシギョン。アメリカでがんばっているのはちょっと羨ましいけれど“でも今が幸せ!”と笑顔を見せた。

最近体調が良くなかったというが、前日に来日し夕食には新橋でお寿司を食し、ゆっくりと寝たそうだ。皆さんとお会いでき気分が良いと彼。そしてバラードはお芝居のように感情を込めてと「♪もっときれいになる」。

ソン・シギョン

Stevie wonderの「♪My Cherie Amore」、そして手拍子に乗って歌うは平井堅の「♪POP STAR」、スクリーンにもPOPなイラストが踊る。 続けてもPOPな曲「♪微笑天使」、ファンも立ち上がってペンライトを振る。とうとうご本人もJump!Jump!“声を上げて!” 新しいコンサートの初日は緊張すると彼、結婚式でよく歌われる曲「♪二人」、会場のファンも声を合わせる。歌い終わると静かにステージを去った。

ソン・シギョン

再登場のソン・シギョン、一曲一曲大事にお届けした。良いラジオDJは上手なおしゃべりより、良く聞く人。そんなファンで歌いやすかったと彼、通しリハーサルと合わせるとコンサート2回分だが、皆さんのお陰でやり遂げられたと感想を述べた。最後は22歳のときに作った曲「♪僕に来る道」、ステージ上を軽く手を振りながら感謝の気持ちを込めて歌うソン・シギョン。 客殿を明るくし、ファン一人一人の顔を見渡し、投げキッスでコンサートは終了した。                (撮影:金美幸)
ソン・シギョン日本公式サイト

【今日の一言】
ソン・シギョンの声はまるでシルクジョーゼットのようだ。風になびくほど軽やかで、時にわずかな隙間も通り抜ける。透き通るほど極薄なのに包まれると温かい。
通訳を付けずに進んだコンサート、スクリーンに映し出される日本語の訳詞は、彼の歌声に合わせて浮かび上がっては消えてゆく。曲ごとに込められた想いは彼自身のナレーション、それはまるでドラマを観ている様に。心を癒す優しい声のソン・シギョン、その笑顔も安らかで温かい。

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