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韓国映画『7番房の奇跡』1月25日(土)公開 パク・シネ記者会見レポ

パク・シネ

 こんにちは 上野まり子です。
『シュリ』、『私の中の消しゴム』、『王になった男』という日本でも人気の大ヒット作を越え、韓国映画歴代動員記録第3位を樹立した『7番房の奇跡』が明日、1月25日(土)いよいよ公開となる。

『アイ・アム・サム』、『ライフ・イズ・ビューティフル』、『リトル・ダンサー』という父子の物語で感動を与えてくれた作品に続き、現代という時代に生れた父子の物語『7番房の奇跡』。舞台は部外者が一切立ち入り禁止の刑務所の中という韓国映画でもユニークな設定。そこに6歳の女の子が潜りこむという前代未聞の大作戦が敢行される。
 監督はテレビ界で活躍するイ・ファンギョン。本作が『角砂糖』(’06)以来、7年ぶりの映画に挑んだ。キャスティングには3年を費やし、自身が思い描く俳優に台本を届けたという。答えは誰もが「イエス」、こんな経験は初めてで感動したとイ監督。
 そして父親ヨング役には『王になった男』のリュ・スンリョン。『王になった男』撮影中にこの台本を受け取り、ヨングという役に惚れ込んだという。ヨングのマッシュルームカットのヘアスタイルはイ監督の提案、監督はその姿を見て「まさに私の思い描いたヨングだ」と喜んだという。またスタイリストはヨングの衣装について、知的障害者だからと言う理由で乱れたものは避けようと思ったと工夫を凝らした。
 娘イェスン幼少時代には本作が映画デビューとなる子役カル・ソウォン。イ監督はオーディションでの印象を、何かを描かれるのを待つキャンパスのようで、潜在能力を感じたと話している。事実大人も真似のできないその演技力で2013年『大鐘賞 審査員特別賞』に輝いている。
 大人になったイェスンを演じたのは『美男(イケメン)ですね』などで人気の女優パク・シネ。これまでの弾けるような明るい役とは違い、一回り大きく成長し、大人の演技で観客を魅了している。囚人房長を演じたのはオ・ダルス。たった1000人でも観てくれる人がいるならこの作品に携わりたいと躊躇無く返事をしたという。また刑務所長を演じたのは韓国映画界を代表する名優チョン・ジニョン。まさにおとぎ話のような心温まる物語で、即時に参加を決めたと話している。
 詐欺や姦通、密輸、スリ、当たり屋などが収監される7番房内部は、暗く陰湿なものとは逆に、“大人のおとぎ話”をテーマにしてパステル調の壁紙や一味違う小道具で明るく心地の良い温かな雰囲気を醸し出した。イ監督は我々の住む現実の生活こそ、孤独感や疎外感を感じてならないと話している。

パク・シネ

 昨年12月20日には大人になってからのイェスンを演じたパク・シネが来日記者会見を行った。 お目にかかれて嬉しいと挨拶したパク・シネさんは、「この役に会えたことは光栄だ。大先輩たちとの共演は嬉しく、その上、1000万人以上の動員という大ヒットとまでは予想していなかった。」と答えた。
 子供時代のイェスンの感情を大人のイェスンに引き継ぐために、カル・ソウォンと台本の読み合わせをしたり、彼女の撮影現場に足を運び、表情や演じ方を注意深く観察し、役作りに反映したという。そんな二人は良く似ていると言われていたそうだ。 弁護士となり、父の冤罪を晴らす法廷の弁論シーンでは専門用語を自然に話すことが出来るように心がけたという。また感情を高ぶらせるラストの弁論シーンの撮影は感情が途切れないようにと大変緊張したが、その場で大先輩たちが応援の眼差しで見守ってくれた。別れのシーンは厳粛な雰囲気だった。今でも思い出すと涙が出ると振り返った。

 成長して父との関係が疎遠になっていたが、映画を観て父と娘の感情を考えさせられたという声を聞いて、父性愛を再認識したというパク・シネ。因みにご本人の父娘関係は良好との事だ。
なお、本作は韓国のアカデミー賞といわれる「大鐘賞」(2013年度)において12部門にノミネートされ、リュ・スンリョンが最優秀主演男優賞を、カル・ソウォンが審査員特別賞を、その他最優秀企画賞、最優秀シナリオ賞の4部門で最優秀賞を受賞している。

パク・シネ

『7番房の奇跡』
7番房の奇跡
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2014年1月25日より シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館他全国ロードショー!
公式HP
1月31日まで“予告を観てチケットを当てよう”キャンペーン実施中

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【作品概要】
『7番房の奇跡』
2012年/韓国/127分
監督:イ・ファンギョン
脚本:イ・ファンギョン、ユ・ヨンア、キム・ファンソン、キム・ヨンソク
キャスト:リュ・スンリョン(『王になった男』)、パク・シネ(「美男ですね」)、カル・ソウォン(映画初出演)
チョン・ジニョン(「トンイ」)、オ・ダルス(『オールド・ボーイ』)、パク・ウォンサン(『外事警察 その男に騙されるな』)
キム・ジョンテ、チョン・マンシク(『息もできない』)、キム・ギチョン他
日本語字幕:小寺由香
配給:コムストック・グループ
配給協力:キノフィルムズ
【STORY】
春になれば黄色いランドセルで学校へ。と夢見ていた知的年齢が6歳の父ヨングと、しっかりものの6歳の娘イェスンに突然の事件が影を落とす。ヨングは逮捕、収監。けれどもヨングが入れられた7番房の仲間たちが、イェスンを潜り込ませる大作戦を買って出たのだ。作戦は見事に成功。けれども二人の幸せな時間は長くは続かず・・・・。

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