上野まり子のアジアンスター

ドキュメンタリー映画『福島 六ヶ所 未来への伝言』2月15日(土)公開

あなたは命のバトンをわたせますか
福島 六ヶ所 未来への伝言
(c)島田恵
2月15日(土)オーディトリウム渋谷にてロードショー
公式ページ

 こんにちは 上野まり子です。
東日本大震災、福島第1原発事故からまもなく3年が経つ。先日は東京都知事選の争点ともなった原発。福島の事故の処理はこれから長い時間を要するといわれている。

さて、今日はそんな原子力発電や核燃料リサイクルを題材にしたドキュメンタリー映画『福島 六ヶ所 未来への伝言』をご紹介する。監督は20年間青森県六ヶ所村を撮り続けてきたフォトジャーナリスト島田恵。1986年に起きたチェルノブイリ原発事故後、初めて六ヶ所村を訪れ、核問題で揺れる村に衝撃を受けて取材を始めた。1990年から2002年までの間、監督自身が六ヶ所村に在住している。そして核問題を映像で伝えようと2011年2月、六ヶ所村をテーマに映画製作に乗り出した。そんな矢先の3月11日、東日本大震災が発生、福島第1原発事故が起きた。「原発1年分の放射能を一日で出す」といわれる核再処理工場と全国の原発から集められる核廃棄物の集積場。原発社会の「入り口」福島と「出口」六ヶ所村を描こうと島田は取材旅行を始めた。
作品では核燃料リサイクル施設の建設に反対する六ヶ所村泊の漁師たちの運動、また建設是非を問う県知事選挙を現地に移り住んで追った。初めは外国語のようだった地元の言葉も次第に理解出来るようになった。反対運動が諦めムードと共に急速にしぼみ、核燃建設がなだれを打ったように進んでいくという変貌をつぶさに見つめた。
また多額の交付金と引き換えにリスクの高い原子力施設を地方に押し付ける日本の社会構想。またふるさとを奪われた人の物心の大きな傷。原発から5kmに住んでいた家族、現在の地域で子供を育てていけるかを悩む母親。郡山で14代も続く有機農業家、故郷六ヶ所村を思う人など、原発施設を抱える地域で暮らす人々の生活と苦悩を取材を通じて丁寧に描いている。 島田は未だ人間知では解決できない「負の遺産」を増やし続ける事の責任を問う。

島田恵は六ヶ所村に在住して、写真集『六ヶ所村 核燃機知のある村と人々』(高文研)を発表、第7回平和・共同ジャーナリスト基金賞を受賞している。島田恵初監督となった本作の趣旨に感動した歌手加藤登紀子が自ら曲を提供している。 島田恵は大きな時代の転換期に立っている今、この時代を生きる大人たちの責任が問われていると思う。どんな未来を子孫に渡していくのか、この映画がその選択の一助になる事を願うとメッセージしている。
マスコミ試写の席で島田監督は、この問題を多くの人が自分のこととして捕らえてほしい。特に最大の消費地である都市部の若い人々には是非見て欲しいと話している。公開当日には監督舞台挨拶の予定されている。
なお、本作は2013年2月から150箇所で自主上映が行われており、上映をご希望の方は下記事務局かHPからもお問い合わせいただける。
六ヶ所みらい映画プロジェクト042-727-8559 また、同じく2月15日にDVDも劇場窓口他で発売となる。詳しくはHPにて

【概要】
福島 六ヶ所村 未来への伝言
2013年 日本
監督:島田 恵
撮影:島田恵み、猪本 雅三、猪本 太久磨、梅沢 圭 澤口 佳代
編集:のだ 亮介、島田恵
音楽:加藤登紀子「今どこにいますか」「命結」
助成:高木基金
配給協力:浦安ドキュメンタリーオフィス
製作・書作。配給;六ヶ所みらい映画プロジェクト
六ヶ所みらい映画プロジェクト

WOWOW
WOWOW

本サイトで掲載されている記事、写真の無断使用・無断複製を禁止いたします。




トップページ      アジアmenu




チケットぴあ