日本の美しい暮らし<花日記>

都忘れは京紫



都忘れ

庭の都忘れ

順徳上皇が承久の乱により佐渡に配流になった際、
この花の可憐さに都が忘れられるとしたことから
その名が「都忘れ」となったと言われる。

遠く流罪の身となった上皇が、
この紫に華やかなりし京の都へ想いを馳せたのでは・・・。

都へ還る望みが叶えられないまま、
その最後はあまりにも哀しいものだったと伝わる。

  撮影 金木犀
  文:上野まり子