上野まり子のアジアンスター

少年の心を持ち続けることが大切。イ・ビョンホン「王になった男」来日記者会見レポ 

イ・ビョンホン

こんにちは 上野まり子です。
イ・ビョンホンが2月16日に日本公開となる主演映画「王になった男」のプロモーションの為、約1年ぶりに来日した。
「王になった男」は朝鮮15代目の王・光海の秘密に迫る、史実にフィクションを織り交ぜた歴史大作映画で、韓国では昨年9月13日に公開、宮廷エンタテインメントとしての面白さと理想の政治的リーダーシップを訴える物語として共感と感動を呼びだ。1,230万人超の観客を動員し、韓国映画史上歴代3位の大ヒットを記録した。 イ・ビョンホンは理性を見失った時の暴君・光海(クァンヘ)と、王に瓜二つのため影武者に仕立て上げられる道化師ハソンの一人二役で演じた。 1月29日には新宿バルト9、TOHOシネマズ六本木、丸の内ルーブルでジャパンプレミアが行われ、舞台挨拶に立ち約1500人のファンに直接作品を届けた。

まずはジャパンプレミアに先駆けてペニンシュラ東京で行われた記者会見のレポートから。
多くの報道陣が駆けつけた会見会場。沢山のフラッシュを浴びながら、やや緊張気味に登場したイ・ビョンホン氏は久しぶりの来日で映画の為の記者会見も久しぶりなので嬉しく胸が時めいていると挨拶した。

イ・ビョンホン

早速質疑応答が行われた。
Q:初の時代劇で、しかも一人二役に挑戦したが?
A:初の時代劇で王を演じたが、時代劇だから出演した訳ではない。物語が良かったから出演を決めた。楽しく撮影に臨み、新たな経験で多くを学んだ。
Q:ヒットの要因は?
“イ・ビョンホンが出演しているから”と答えた彼、すぐに“ジョーダンデス!”と取り消し、笑いを誘った。
A:史実に基づいているものの、空白の15日間にフィクションが加えられた。時代や国を問わず庶民が持つ不満や悲しみを、賎民であるハソンを通して吐露することになった点が観客に楽しく痛快な作品として受け入れられた要因だろう。
Q:日本の観客に観て欲しい点は?
A:歴史的な背景を知らなくとも、<自分が王ならば>という気持ちで観て頂けたら楽しめるだろう。アメリカやイギリスのプレミア上映会でも楽しんで頂いた。国や習慣が違っても気軽に楽しめる作品だ。

イ・ビョンホン

Q:主演俳優という立場と王様を演じるということの共通点は?
A:周りの視線を一身に集める点、制限のある生活、権力の乱用は避けなければならない点、また権力を行使しても責任が伴う点など表面的には似ている。しかし王が民衆の声に耳を傾けなければならないのに対し、俳優はファンの要求に合わせるだけでなく、自分の意思で出演作品を選択し、自身を見失わないようにしなければならない事が違いといえる。
Q:コミカルな舞踊の練習は?
(実はこの質問NHKの「テレビでハングル講座」でお馴染みの藤原 倫己氏の質問。
“映画最高でした。兄さん会いたかったです!”に緊張気味だったイ・ビョンホン氏は一気に笑顔となり“気づかなかったゴメン、ゴメン!”と応じ、その場の空気が和んだ。

イ・ビョンホン

A:滑稽で、突拍子もないところがあり人を笑わせる面白いハソンのキャラクターは舞踊シーン他様々なシーンで見られる。さほど難しくないであろうと思われた韓国舞踊だが、基礎が大切で歩き方ひとつにしても長い習得期間を要する。当初最初に撮影する予定だったが、練習を重ね結局最後の撮影となった。
(ところで藤原氏はこの時もう一つこんな質問している。)
Q:カリスマ性があり、後輩にも慕われる先輩の笑顔が、上手く真似できないんです。
これにはイ・ビョンホン氏“やめたほうがいいよ!”と笑顔で応じた。
何故なら俳優は心の中の感情を表現するもので、決して表情だけでは伝わらないからと答えている。
Q:出演を決心したシーンは?
A:一つのシーンということではなく、物語自体が心に響いた。誰しもが持つであろう「もし、自分が王様だったら」という重くなりがちなテーマをコミカルに描いており、素晴らしいシナリオだと思った。

イ・ビョンホン

Q:俳優として日頃気遣っていること、自身の弱点は?
A:俳優は人生を語り、自身の体を通して演技で表現する職業。練習や勉強、読書で深みを出したり、体を鍛えることで仕事ができるとは思っていない。子供に対して親は“大人になれ、分別を持て!”と言うが、後輩には「分別を持つな!」と言っている。分別は創造の目を摘むことになりかねない。アーティストも含め、奇抜なアイディアや創意工夫、時には突拍子もない考えを持つことが必要だ。いつまでも少年の様な気持ちを持ち続けることで、様々なアイディアも浮かび、表現できるだろう。
弱点については“周囲にはそう言いつつ、自分ではなかなか実践できないことかな!”と謙遜して見せた。
記者会見はフォトセッションで終了となった。

【フォトセッション】

イ・ビョンホン
劇中着用した王の衣装の前で多くのカメラに応じるイ・ビョンホン氏。

【羽田空港来日時】

イ・ビョンホン

イ・ビョンホン

こちらは羽田来日時の模様。多くのマスコミと約350人のファンが待つ中、イ・ビョンホン氏が登場。熱烈な歓迎に満面の笑みで手を振って応え、“こうして久しぶりに日本に来る事ができて嬉しく思っています。ファンのみなさんに歓迎して頂いてとても感謝しています。"と挨拶した。 イ・ビョンホン氏は握手やプレゼントを直接受け取るなど、早速ファンとの交流を図っていた。

アジアのみならずハリウッド作品も続々と公開となりイ・ビョンホンイヤーと言われる今年、まずはこの作品でイ・ビョンホンの新たな一面を観てみるのはいかがだろう。
次回はジャパンプレミア舞台挨拶とその後行われたヒット祈願押印式の模様をお届けする。

現在、舞台挨拶取材レポート、大ヒット祈願調印式取材レポートを掲載中


■『王になった男』■
イ・ビョンホン「王になった男」
© 2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
2月16日(土)より新宿バルト9、丸の内ルーブルほか全国ロードショー

【概要】
2012年/韓国/131分
監督:チュ・チャンミン (『マバド』『拝啓、愛しています』)
脚本: ファン・ジョユン(『オールド・ボーイ』)
キャスト:イ・ビョンホン/リュ・スンリョン/ハン・ヒョジュ/キム・イングォン/シム・ウンギョン
配給:CJ Entertainment Japan
製作:リアルライズピクチャーズ
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『王になった男』公式写真集

2月8日緊急発売!
【概要】
A4変型ワイド判 オールカラー96ページ
発売日2月8日
定価:2,000円(税込み2,100円)
出版社:光文社
初めての歴史娯楽大作主演で、王と影武者となる道化の一人二役を演じ高評価を得た俳優イ・ビョンホン。韓国で観客動員記録歴代3位となる大ヒットを生んだスリル満点の演技や、イ・ビョンホンには珍しいコミカルなシーンのスチール写真はもろちん、撮影の合間に彼が見せた超貴重な素顔のメイキングカットも満載。さらに、写真集だけの独占インタビューが12ページにもわたって掲載。映画『王になった男』がよくわかる朝鮮王朝Q&Aや、TVドラマ「トンイ」のヒロインでもおなじみ、『王になった男』で王妃役を演じたハン・ヒョジュのインタビューなど、読み物も充実した1冊。
<特別付録>
1) 写真集だけに撮り下ろし!イ・ビョンホン超特大ピンナップポスター
2) 『王になった男』の韓国語版&英語版ポスター
3) 超貴重!直筆サイン入り生写真12名様プレゼントの抽選応募券


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