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コン・ユ「僕はセレブになりたいわけではない」、映画『サスペクト 哀しき容疑者』特別試写会取材レポ


『サスペクト 哀しき容疑者』コン・ユ来日特別試写会
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 こんにちは 上野まり子です。
コン・ユが主演映画『サスペクト 哀しき容疑者』の公開を前に来日し、8月30日(土)六本木のブルーシアターにて「『サスペクト 哀しき容疑者』特別試写会&スぺシャルトークイベント」が開催された。

映画の上映が終わり、ファンが首を長くして待っていると、会場側面のドアに突然スポット、コン・ユの登場だ。
大歓声の中、会場通路を手を振り、また時に歩みを止めてお辞儀をしながらにこやかに歓声に応えた。

「皆さんこんにちは コン・ユです。お久しぶりです」と日本語と韓国語で挨拶。会場からは「かっこいい!」の声が上がる。「普段からよくそう言われる!」と冗談交じりに返し、まずは笑いをとった。

すでにヨーロッパ、中近東、インドでの公開が決定している主演映画「サスペクト」の海外プロモーションは日本が初。日本での公開は皆さんのお蔭だと嬉しそうに感謝の言葉を述べた。

世界中で上映される感想は?と聞かれたコン・ユ。血と汗を流して懸命に撮影に臨んだ思い入れのある作品で、観客動員数は全く気にならない。韓国映画が発展していることを認識してほしいと語った。また今日このように来場くださった方が、いつも変わらず好きでいてくれることに感謝したいと謙虚な姿を見せた。

さて、トークイベントはスクリーンにシーンを映し出し、コン・ユに撮影時のエピソードなどを振り返っていただく形で進行した。 公開前なのでシーンを詳しくご紹介できないが、コン・ユの語ったエピソードを中心にお届けする。

まずは激しい拷問を受けるシーン。
「こうして劇場で改めて観ると思わず体に力が入る」と彼、「肉体的にもこれまでで一番きつい撮影で、何度も気絶し、そのまま家に担ぎ込まれたこともある」という。水泳が得意なコン・ユだが、それでも大きな危険が伴った。スタッフが取り囲み、すぐに体を引き上げられる体制が取られ、極度の緊張の中で進められた撮影。水中では視野が狭まり、閉所恐怖症になってしまう感覚を味わった。また気道が確保できず何度も気絶し、命の危険さえあったという。監督も警戒心が高まり神経質になっていたそうだが、娘の生存を知り父親として探し出さなければならないという強い決意を表現したと語った。

このシーンでは鍛えられた肉体も大胆に披露しているわけだが、役の為に体を作り上げた。運動は生活の一部だが、食べたいものを食べて健康でいるのがコン・ユ流。過度のダイエットは禁物とアドバイスした。ちなみに現在は人間味溢れる体に戻っているとのことだ。

『サスペクト 哀しき容疑者』漢川ダイブシーン
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話題となった漢川ダイブのシーンについて。
「う〜ん!」とやや間を置いて、「どんな気持ちで飛び降りたか覚えていないほど夢中に撮影に臨み、達成感を感じていた」と語る。ワイヤーを着装していたものの、20Mの高さのダイブを12,3回繰り返した。

一度だけ番組でバンジージャンプに挑戦したが、その際には「苗字を変えるから勘弁してほしい」と言った事もあると紹介した。ちなみに韓国で苗字を変えることはよほどの事だそうだ。それほどに危険が伴ったこのシーン「本当に怖かった」と正直に話すところもコン・ユらしい。

それでも水中で警察の拳銃の玉が一発も当たらなかったのは残念、「僕が監督なら一発ぐらいは当たる演出にする」と撃たれた時の演技をしてみせた。

さて続くシーンは無二の親友との殴り合い。
南北問題を象徴するものだった。この映画ではコン・ユはセリフではなく目や表情で感情を表現することが要求された。「男の涙は理論的に表現できない状況の中、役になりきることで自然に出てきたもの、決して計算したものではない」という。このようなシーンでは特に相手役と呼吸を合わせることが大切で、キム・ソンギュンとは3,4日の撮影の中でとても助けてもらったと振り返った。

ラストの通称「物乞い」と言われたシーンは「チ・ドンチョルという人間が中国で外見も気にせずに妻と娘を血眼で探し周り、時が経っていることさえ忘れている事を表現した」と語るコン・ユ。

実は彼自身、若いころにはファッションにも気遣っていたが、最近は全く外見を気にしなくなったという。仕事ではスタイリストやヘアメイクなどのスタッフが整えてくれるが、普段は洗いっぱなしの髪にせいぜい帽子を被る程度。俳優というものは「見せる」事が職業であるにも拘わらず、Tシャツに半ズボン、スニーカーで、すれ違っても誰も気づかないという。見えるところより、「見えない所」に気を遣うタイプだという言葉にファンは「見えない所とは?」とあらぬ想像を膨らます。

そうそう、試写会での撮影も、空港での撮影も大嫌い。「僕はセレブになりたいとは思っていない。僕は良い俳優でありたいと思うだけ」という言葉はコン・ユらしい名言、俳優コン・ユの将来が明るいことを示しているようだ。

イベントは台本、OSTのプレゼントコーナーへ。コン・ユと会場のファン全員でのジャンケン大会。全7品はそれぞれサインとともにたっぷりの指紋とキッス付きでプレゼントされた。(あ!勘違いはご無用、キッスはプレゼント品にだ。)

1年ほど休む形となったが、次回作はチョン・ドヨン先輩との美しも哀しいラブストーリーが決定している。「俳優にとって皆さんから作品を観ていただくことが至極の幸福。次回はまた違う姿をお見せする」とメッセージした。
コン・ユは「いつまでもお元気で!」と大きく手を振りながらステージを後にした。
『サスペクト 哀しき容疑者』9月13日(土)公開

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全編がクライマックスと化す超速リアルアクション巨篇!!
哀しき野獣へ変貌したコン・ユ×鋭利な猟犬と化したパク・ヒスン

「サスペクト 哀しき容疑者」

© 2013 SHOWBOX/MEDIAPLEX AND GREEN FISH ALL RIGHTS RESERVED.
2014年9月13日(土)
新宿武蔵野館ほか全国順次公開

【概要】 韓国 2013年
監督: ウォン・シニョン 脚本:イム・サンユン
出演:コン・ユ、パク・スンヒ
© 2013 SHOWBOX/MEDIAPLEX AND GREEN FISH ALL RIGHTS RESERVED.
≪STORY≫
 都会の片隅で孤独に暮らす脱北者チ・ドンチョル(コン・ユ)。彼の正体は、北朝鮮特殊部隊の元エリート工作員。目的はただひとつ、愛する妻子の命を奪って逃げ延びた犯人への復讐。運転代行業をしながら犯人の行方を追っていたドンチョルは、 唯一親身に接してくれたパク会長の殺害現場を目撃し、ある遺品を手にする。その瞬間から、妻子の復讐に燃える「追跡者」というだけではなく、会長殺しの「容疑者」として“国家の狩猟犬”セフン大佐(パク・ヒスン)に追われる二重の運命を背負ってしまう…。

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