上野まり子のアジアンスター

鬼才キム・ギドク×MBLAQイ・ジュン映画『俳優は俳優だ』11月15日公開

鬼才キム・ギドク 製作・脚本 × MBLAQイ・ジュン 映画初主演!
俳優は俳優だ
俳優は俳優だ
© 2013 Next Entertainment World Inc. & Luz Y Sonidos Co.Ltd. All Rights Reserved.
11月15日よりシネマート六本木他ロードショー
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こんにちは 上野まり子です。
『嘆きのピエタ』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した世界的な巨匠キム・ギドク監督がソ・ジソブ、カン・ジファン主演『映画は映画だ』、ユン・ゲサン主演『プンサンケ』に続き、脚本および製作を務めた映画『俳優だ俳優だ』。端役俳優から一躍トップスターに上りつめた男が、どん底から頂点へ、そしてそこから再び転落する過程を演劇の舞台と現実世界の境界を行き来するユニークな構成で、芸能界の裏舞台、1人の俳優の成功と挫折を通じて人間本来の欲望を赤裸々に映し出したセンセーショナルな話題作だ。

演出はシン・ヨンシク監督。キム・ギドク監督が始めて助監督出身ではない監督に脚本を提供し、演出を任せた作品だ。『ロシアン小説』で「第17回釡山国際映画祭韓国映画映画監 督組合賞ー監督賞」を受賞したシン・ヨンシク監督も自作ではない脚本のメガホンを取るのは始めてとなる。
本作の演出を担当する事となった経緯について、「これまでの自身の作品とはスタイルが大きく違うキム・ギドク監督の脚本に興味があった。どんな作品に仕上がるか自分でも楽しみだった」と明かしている。

俳優は俳優だ
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主演は『映画は映画だ』で映画初出演を果たしたK-POPグループ MBLAQのイ・ジュン。ついに主役を射止めたことになる。シン・ヨンシク監督は「20歳代の俳優を数多くみてきたが、演技に対する情熱、ハングリー精神は誰よりも強い。良い俳優になるだろう」とその抜擢理由を話している。

イ・ジュンは波瀾万丈な俳優人生を生きる男の繊細な感情の変化はもちろん、大胆なベッドシーンにも挑戦している。イ・ジュンは台本の面白さ、演じたオ・ヨンの演技への絶対的な執念と情熱が自身に似ていたと話し、うまく演じられる気がしてすぐに出演への意欲を示したという。オ・ヨンをどう演じるか悩み、ストレスも感じたが、それさえも幸せに思えたという。“俳優イ・ジュン”として華々しくのスタートを飾り、その演技力に次回出演作のオファー が殺到、第1回野の花映画賞で新人俳優賞を受賞する快挙を成し遂げた。

キム・ギドク監督は「俳優とは誰かの人生を模倣するのではなく、その人生を生きているのだ」と定義し、「今の時代を生きる我々全員が俳優なのだ」というメッセージを伝えている。キム・ギドク監督らしい大胆な脚本とシン・ヨンシク監督の繊細な演出が相乗効果を発揮し、『映画は映画だ』のヒット神話を再現するか、期待が膨らむ。
世界の巨匠キム・ギドクが映し出す芸能界の実態と人間の欲望―『俳優は俳優だ』11月15日公開。

【概要】
2013年/韓国/カラー/98分
監督:シン・ヨンシク
製作・脚本:キム・ギドク
出演:イ・ジュン(MBLAQ)、ヤン・ドングン、ソ・ヨンヒ、キム・ヒョンジュ(SS501)
配給:クロックワークス
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【STORY】
現実のような映画、映画のような現実――どん底から一躍トップスターに上りつめた俳優の成功と挫折、激しい欲望を赤裸々に描くリアル・サスペンスドラマ!
オ・ヨン(イ・ジュン)は一流映画スターを夢見る無名の俳優。ある日、とある映画への出演をキッカケに一夜にして脚光を浴びることになる。これまで無縁だった名声と権力、快感を得たヨンであったが、そこに潜む闇に否応なく引きずり込まれていく。無名時代に味わった苦労など忘れ、傲慢な態度を取るヨン。有名人となった彼は華やかな世界で好き勝手に振る舞い、ついには手荒な手段もいとわない芸能関係者ともかかわってしまう。しかし演技や人間関係への誠実さを失った彼の評判は急落。そこで初めて、ヨンは自分の危機的状況に気 づき始め…。

【今日の言葉】
数年前、東京で開催された映画祭のために久しぶりに来日したキム・ギドク監督の記者会見の取材をした。あれは確か数年間の活動中止後、初の作品発表だった。セルフドキュメンタリー、それがその時の作品だ。鬼才と謳われ、強面と思われた彼だが、その柔和な姿に少々気が抜けたと同時に、自分の思い込みを反省した。
会見で話してくれたのは作品の舞台でもあった山での隠遁生活。その中でさすがと思えたのは作品を毎日1本書き上げたという事。約3年間と記憶しているが、その間ずっと書き続けたという。やはり「世界の巨匠」と言われるには人並みの努力ではたどり着かない道を歩んでいるのだと感動した。 その後発表した『嘆きのピエタ』は早速ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞し、世界にキム・ギドク健在を立証した。



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