上野まり子のアジアンスター

『ヒマラヤ 地上8.000メートルの絆』7月30日公開


待ってろよ、必ず迎えにいくー
『ヒマラヤ 地上8.000メートルの絆』 ヒマラヤ 地上8.000メートルの絆
© 2015 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
7月30日(土)
ヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国順次ロードショ ー
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 こんにちは 上野まり子です。久しぶりの掲載は今週末公開の感動の映画の紹介です。
頬をさすような極寒の氷と雪の世界。想像を絶する過酷な状況を乗り越えたものだけが目にすることの出来る絶景。観るものが今そこに立っているかのような臨場感。その中で描かれのは隊長をはじめとする隊員の熱い友情と絆。

“ヒューマン遠征隊”、栄光でも名誉でもなく、ただエベレストに眠る仲間と、その帰りを待つ家族のためだけに山岳史上最も過酷なエベレスト遠征に挑んだ感動のストーリー映画『ヒマラヤ 地上 8.000メートルの絆』が7月30日公開される。

 ヒマラヤ完全登頂に成功したアジアを代表する伝説の登山家オム・ホンギル。世界トップ級の有名登山家が熱い友情のために命をかけた、記録にも残らず、補償さえないエベレストへの登攀。死線を超えた友情の熱きの感動の実話の映画化。

 韓国映画史上初の本格的山岳映画となった本作は、動員数800万人というメガヒットを記録。そこで描かれるのは仲間、友情、夢、そして生と死などの普遍的なテーマ。山岳映画の域を超えた ヒューマンドラマの名作の誕生だ。

 
ファン・ジョンミンとチョンウ『ヒマラヤ 地上8.000メートルの絆』より
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 実在のカリスマ登山家オム・ホンギルを演じたのは国民的名優ファン・ジョンミン。強く優しい理想のリーダー像を見事に表現した。そしてオム・ホンギル隊長が最も目にかけ、強い絆で結ばれた後輩隊員パク・ムテクには次世代の演技派俳優として人気のチョンウ。前半のユーモアあふれる好青年ぶり、そして後半には登山家として成長し、今度は自分が隊長としてエベレストに挑む緊張感をシリアスに盛り上げていく。 このふたり、実は「死生決断」(’06)で先輩・後輩の刑事役として共演。以来9年ぶりに今度は登山家の先輩と後輩としての共演となった。

 ファン・ジョンミンは「オム・ホンギルという人物が映画の中で大きな山のような存在に感 じてくれれば嬉しい。遠征隊長として隊員たちを包み込む包容力と。確固たる意思、強靭な精神 力を表現するため努力した」と語る。一方チョンウは「パク・ムテクは純粋に山を愛し、自分の夢のためなら命を捧げる覚悟ができていた人」と話す。さらに「いつも最善を尽くすキャラクターを演じ、自身を振り返る事ができた」とも語っている。

 監督は韓国映画界の新たなヒットメーカーとして期待されるイ・ソクフン。本作を手がけるにあたり、ヒョーマン遠征隊が目指したのが登頂ではなく、“人”に向かったものだった事をあげている。「遠征隊の胸が熱くなる挑戦を通じて、皆が現実の中で忘れていた成功よりも重要な価値、人と人との純粋な友情と義理人情を描きたかった」と話す.

ヒマラヤ 地上8.000メートルの絆
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 撮影は実際にヒマラヤに登って行われ、さらには絶景を求めフランス・モンブランへとロケを敢行。吹雪や雪崩、そしてクレパス。製作陣は専門家とともに徹底した安全対策をし、スタッフ とキャストが一丸となって過酷なロケーションを立ち向かった。まさに実際の山岳チームのようだったという。事実、みんな撮影が終わる頃にはある程度の装備は自らが着用できる山岳人として生まれ変わったいたという。 そうした努力が海抜8000メートルを直接体験しているような本物の臨場感と荘厳で雄大な大自然のスペクタクル映像となり、観客を魅了する。

 キャスティングにあたりイ・ソクフン監督は、山でお互い思いやり、支え合い、共に生活する彼らの親密な関係を一番重要だと考えた。そして選ばれた俳優陣は偶然にも同じ劇団に所属していたり、すでに共演していたりと縁があった。そのお陰もあり、遠征隊員のチームワークを最高のものとして描く事が出来たという。

 イ・ソクフン監督が持つ特有の温かなユーモアが好きだというファン・ジョンミンは『ダンシ ング・クィーン』以来3年ぶりの再会となる。「イ・ソクフン監督とまた一緒に仕事ができるだ けでもこの作品を選択するに十分だった」と語り、絶大な信頼感を示す。ソクフン組へは初参加 となったチョンウも「監督は驚くべき独特の演出スタイルを持っている」と感動しつつ、俳優を全 面的に信じて任せてくれたと振り返える。さらに撮影監督キム・テソンも「人を見る目に温かさ を感じられる人。いつもスタッフの意見を尊重してくれたと現場のリーダーとしてのイ・ソクフン 監督を絶賛する。

 さて俳優陣はどのように撮影に臨んだのか。俳優、スタッフともに山岳映画という初のジャンルだったため参考になるものがなかったというファン・ジョンミンは、現場で非常に寂しいという思いが強くなったという。「それはオム・ホンギ ル隊長が山でリーダーとして背負わなければならなかった感情に近いのではないか。撮影の通じて、隊長の本心が少しずつわかっていった」とインタビューに答えている。自然の前では、人間がどれほど小さな存在なのかと感じたという。さらに一体どうしてこんな大変な山に登るのか? とヒマラヤ12座に登頂した人に問うた時の「ただ好きだから」という答えに、自身が「何故俳優を続けるのか?」と訊ねられたら「俳優という職業が大好きだから」と答えるのと同じ感覚を覚えたと応じている。
 一方、後輩のパク・ムテク役チョンウは、実際のドキュメンタリー映像を参考にし役づくりをしたという。「厳しいロケに臨み、実際に大変なことだと思いながら演じた。また人物の感情を忠実に表現しようと努力を重ねた」という。元々地元の山でさえ登りたい気持ちがわかなかったという彼だが、撮影直後の「もうしばらく山など見たくない」という感情は、日が経つにつれ、もう 一度ヒマラヤに行きたいという感情に変わっていったという。「今度はヒマラヤの風景と空気をもっと満喫できるだろう」とインタビューに答えた。

 人間が近づくことが許されない神の領域、そこに眠る大切な仲間の亡骸を探すためだけの記録には残らない過酷な遠征。その熱き77日間の真実が今、語られる。『ヒマラヤ 地上8.000メートルの絆』7月30日公開。

   
ヒマラヤ 地上8.000メートルの絆
© 2015 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
11月28日(土)シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国ロードショー
公式ページ

【作品概要】
『ヒマラヤ 地上8.000メートルの絆』
2015年/韓国映画/124分
監督;イ・ソクフン『パイレーツ』
出演
ファン・ジョンミン『国際市場で逢いましょう』
チョンウ「応答せよ1994」
チョ・ソンハ『サスペクト 哀しき容疑者』
キム・イングォン『王になった男』
チョン・ユミ『トガニ 幼き瞳の告発』
配給:CJ Entertainment Japan
(c)2015 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
公式HP:himalayas-movie.jp
<あらすじ>
 登山家オム・ホンギル(ファン・ジョンミン)は引退後、ヒマラヤ4座を共に登頂した最愛の後輩ムテク(チョンウ)が悪天候のため、下山中に遭難死したことを知る。そこは人間が存在できない“デスゾーン”エベレスト地上8,750メートルの地。誰もが遺体回収を諦める中、ホンギルは数々の偉業を成し遂げたかつての仲間たちを集め“ヒューマン遠征隊”を結成。エベレスト山頂付近の氷壁に眠る仲間のため、山岳史上最も危険で困難な登攀に挑む。“必ず迎えに行く”友との最後の約束 を果たすために−




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